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力強く明確なカサット独特の色彩や筆致

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重ねて配される女性(母親)と子供(赤子)の頭部。頭部を重ねて配するという大胆な試みも、観る者の視線を自然と画面上部(そして子供がもぎ取ろうとする林檎)へ向けさせるという効果の点でも、表現的な新鮮さという点でも、画題における人物(母子)らの明確な繋がりを示すという点でも成功している。

林檎を中心に交わらんとする母子の手。本作は1892年に開催されたシカゴ万国博覧会(シカゴ・ワールズ・コロンビアン・エクスポ)内≪現代の女性≫館の壁画として制作された『知識と科学の実をもぎ取る若い女性』の習作的作品である。

力強く明確なカサット独特の色彩や筆致。自然主義的な写実性を感じさせながら、人物の存在感と迫力を強調するかのような力強く明確な色彩や筆致は本作の中でも特に注目すべき点であるほか、殆ど奥行きを感じさせない平面(二次元)的な展開や、高い基礎画力を感じさせる正確な輪郭線は、日本の浮世絵の影響を如実に感じさせる。

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