静かな大地

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帯広出身の作家 池澤夏樹さんの長編歴史小説 「静かな大地」 を読み終えた。

明治初期に淡路島から北海道に開拓に入り、日高の静内でアイヌと協働で「馬牧場」を営みながらも・・・開拓の名の下に私利私欲にまみれた藩閥と政商の差別と利権に没落していった祖先たちがいた。
北海道に生まれ育ちながら、学校では一切教えられなかった開拓史の恥部・・・読んでいて辛い思いもあったが、先住民アイヌの人々の知恵を学び共に生きようとした和人がいたことに心動かされ一気に読みきった。


その余韻もあって、日高で馬と暮らしている友を訪ねたくなった。

4年前、高校時代からの友(♀)に 「今の仕事やめて日高で馬飼っている人と一緒に暮らすことにした」 と告げられた。
「50代も後半になってよくそんな転換ができるものだ。」 と思ったけど・・・若い頃から微妙に変人だったし、(人のことは云えないが) 話を聞いているうちに共感できることが沢山あって「頑張れ!」とエールを送り別れた。

その後 「100年遅れの屯田兵」 はどう生きているのか?! 会ってみたくなった。

十勝と日高は距離的には近いが山脈が立ちはだかり峠越えは結構大変、幸か不幸か高速道路が開通し日帰りで行ける距離になった。


訪れるとアイヌ犬が二匹、ご夫婦とフランス人と愛知県から乗馬の練習兼お手伝いをしている若い女性、近くの酪農家の青年が昼の憩いのひと時を過ごしていた。
家の周囲には地下水を導くパイプが引かれ、チョロチョロと水が流れ。
家から少し離れたところに、完成まではかなりの時間を要すると思われる大きなログハウスの骨格が見え。
・・・ まるでテレビドラマ「北の国から」のような雰囲気 ・・・

でも最初に見せてもらった馬舎、10頭程の馬がとても清潔な馬舎で飼育されていた。

「牧場を案内するネ」 と4WDに乗せられ広大な牧場を見せてもらった。

丘の牧場

馬の牧場と云えば「日高の伝馬街道」のような平地の牧場をイメージしていたが、友の牧場は急勾配の山中。
斜度30度はあると思われる丘をおしゃべりしながら平気で運転する友・・・育てている馬は、サラブレッドより一回り小さい アラビアンホース 、森の中・丘の上に馬たちはそれぞれの群れをつくりゆったりと草を食んでいた。


馬たち1
牧場のゲート近く、森の中の馬たち


馬たち2
一頭の馬を撫でると「ボクにもワタシにも触れて」と次々に馬たちが彼女の元に寄って来た!



子供の頃から馬にはお世話になっていたので大好きな動物だけど、10数頭の馬に囲まれ一斉に寄ってくるのでビビッタ。
でも驚いた。馬たちは初対面だというのにボクもに近づいて「触れること」を求めてくるんだ。


生後3日目
生後3日目の子馬と母馬


この牧場で馬を育てているオーナーの井上さん、牧場見学を終えお礼の挨拶をしようと思ったら、オショロコマ釣りに行ってしまって不在。   釣りは単なる趣味ではなく「食糧確保」だそうだ!

短い時間だったけど、なんともここちよい時を過ごさせて頂いた。

牧場で出会った馬たちはとても美しく、黒曜石に彫刻しプレゼントしようと思っている。


 「アラビアンホースプランテーション」 ・・・ここには素敵な馬と人、ゆっくりと流れる時間と空間があった。



アイヌの人たちが自ら住んでいた土地を蝦夷でも北海道でもなく アイヌモシリ」(人間の静かな大地) と呼んでいた意味がちょっとだけ理解できたような気がした。




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かみしほろん

プロフィール

黒曜石の鏡に映る太陽

北の石器人

黒曜石(十勝石)の魅力にとりつかれ、原産地・上士幌町に移り住んで20数年・・・
日々、石にまみれて生きている1万年遅れの石器人です。

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