1000℃

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上士幌町に住んで16年、夏に数回は野外でジンギスカンを楽しめたのですが、今年は天候不順で土曜日になると雨、それにマイマイガの奴が大発生で、一度もやっていませんでした。
例年なら近所でやってるバーベキューの匂いが風に乗ってただよってくるのですが、それもほとんどなかったように思います。

で、「今週の土曜日はやるぞ」 と家族に提案したのですが、各人残業だの友だちと約束があるだのと・・・ダメ。
「このままでは一度もジンギスカンをやらずに雪が降る」 と焦り捲くっていたボクは 「ひとりジンギスカン」 を決行したのであります。

まぁ~見方によっては惨めですが、一度もやらずに冬を迎え後悔するよりはマシ。
それに一人だと自分が焼いた肉は自分が食べれるし、久しぶりの野外パーティはなかなかのものでした。

で、食べ終えた後は、恒例の「実験」が待っています。

残り火に、炭を追加して「黒曜石」を入れて焼くのです。
通常炭火の温度は800℃位、ドライヤーと団扇で酸素をおくり1000℃近くまで上げると「黒曜石はどうなるか?」の実験。

これを始める頃には、ほとんどほろ酔い状態になっていますが・・・
何年か前初めて実験した時には、変貌した黒曜石の姿を見て 「目が点」 になり酔いも覚めました。

えぇぇ~ なんでこうなるの


何時も上手くいくとはかぎりません。
熱でバラバラに炸裂してしまうこともありますが・・・今回はバッチリ・・・大成功グッド

見てやって下さい!   「1000℃で熱した黒曜石」



    実験に使った小さな黒曜石
            
原石1




     炭火の中に入れおよそ30分・・・石は真っ赤になり やがて・・・
                     
          炭火






                     ブクブクと膨れ、静かに冷やすと
                                
             発砲した黒曜石
信じてもらえないかも知れませんが、小さな原石は5倍以上に膨れ、ふんわりととっても軽く・・・「マシュマロ」みたいになっちゃうのです。

黒曜石(オブシディアン)ってホント 不思議な石です。

色白の黒曜石

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名は体を現すって云うけど、「黒曜石」っていい名だなぁ~と思います。
「曜」は「光り輝く」という意味で・・・黒く光り輝く石・・・この石を黒曜石と命名した感性に共感します。

この石の和名が「黒曜石」と統一されても、それぞれの産地でローカルネームが生き生きと根付いていることもまた素敵です。

隠岐の島では、石が割れた形が「馬のひずめ」に似ていることから・・・「馬蹄石」
佐賀では、真っ黒な石だから素直に・・・「カラス石」
「漆石」 「黒水晶」と呼んでいる地域もあると聞きます。
わが北海道では、産地の地名をとって「トカチ石」、古代アイヌの人たちは「アンジ」と呼んでいました。

いずれにせよ、日本では黒曜石は「黒く光り輝く石」というイメージが定着しています。

昨日、来店された年配のお客さんも、その思いを人一倍強く持っておられた方で、黒に茶や紅色が混ざっていたり、光が当たると金色や銀色・青い色光を放つ黒曜石を見て混乱しておりました。

17年間この仕事をしていて、お客さんに「黒くないのになぜ黒曜石と云うのか?」と本気で詰め寄られたのは初めてで・・・ボクの知りえる知識で必死に説明、ほとんど納得しては頂けなかっのに・・・何故か、こげ茶色で瞳のみ漆黒に磨いた「シマフクロウ」の彫刻をお買い上げ頂きました。

「黒曜石」は英名では 「obsidian : オブシティアン」 この名はローマ時代にエチオピアでこの石を発見したobsiusの名をとって付けられたと云われています。
フランスやドイツやイタリアでは 「火山性のガラス」、 石の性質そのままの石名が付けられています。
世界では、特に「黒色」へのこだわりは感じられませんが、ボク自身としてはこの石の名には「黒曜石」という和名がもっとも腑に落ちます。

ただ・・・
上士幌町で産出する黒曜石の中に、極々まれですが「白い黒曜石」があるのも事実で、ボクは勝手に「色白の黒曜石」と命名し大切にしています。

色白の黒曜石

それにしても・・・この白い石を 「黒曜石」 と呼んじゃっていいんだろうか・・・?

昭和の十勝石

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来店された白髪のご老人が、紙袋から「十勝石(黒曜石)」の原石を出し、
十勝石ってどうやって出来たのか教えてくれないか?」
と突然質問するのです。

見ると、半分は土器のようで、半分は漆黒の色光を放っていました。

昭和の黒曜石1

この石は、アーチ橋で有名なタウシュベツで産出する黒曜石に似ているなぁ~と思いながら・・・

「十勝の黒曜石は150万年~170万年くらい前、大雪山の火山活動の中で地下の珪酸質のマグマが火山の噴火で地上に出て急冷して出来たと云われてます。  ただ、だれもその現場を見たことが無いのでハッキリとは分かっていないようですけど・・・。」
などと一般的に云われていることを話しました。

ご老人は、持参した「原石」を手にしながら、
「実はこれ、昔、士幌の澱粉工場の火災現場跡で拾ったんだ。 どう見ても半分は焼け爛れているレンガだけど半分は十勝石だろ。」


あらためてよ~くみると、土器みたいだと思っていた部分は確かにレンガなのです。

昭和の黒曜石2

ご老人は 「そうか、十勝石は150万年前に出来たのか。 じゃあ これは昭和の十勝石だなぁ~」 と感慨深げに当時の澱粉工場の爆発・火災の話しを聞かせてくれました。

帰り際、 「オレはもう年なので、この石はあんたが持っていてくれ。」 と云い残し帰られました。

日本各地と世界の黒曜石を収集していましたが、新たに「不思議な逸品」が加わりました。
これを「黒曜石」と呼んでいいのかどうか、迷いながら・・・

一杯飲んで、1.4kgの原石をルーペで覗いているのですが、
うゥ~ム これはどうみても「十勝石(黒曜石)」としか云いようがありません。

工房の暖簾

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何年か前から 「そろそろ店の壁と屋根の塗装メンテナンスした方がいいよ。」 とアドバイスは受けていました。

云われてみれば、新築の頃は屋根の雪は滑り落ちていたけど、最近は落ちずに積もったまま・・・
築16年、風雪と50℃近い気温差に耐え頑張ってくれたのだから・・・と紅葉までの観光オフタイムを利用して、店の屋根と壁のリホームを決断しました。


塗装職人さんの仕事を間近でじっくり見るのは初めてで興味津々。

「クモの網はり」も凄かったけど、職人さんの仕事ぶりも見事で魅了されっぱなし。

職人さんは簡単には「塗らない」のです。
塗る前の準備に膨大な時間を掛けているのです。
足場組み、壁と屋根の汚れ落とし、破損箇所の修理、そしてマスキング・・・。
塗装は雨の日は出来ないので、気象の変化を予測し作業計画を柔軟に変えながら全くムダのない作業。
そして、晴れた日には ゛間髪をあけず一気に塗る゛プロの仕事に久しぶりに感動を覚えました。


次第に綺麗になっていく外装に反比例し、目立ちはじめたのが「色あせた手づくり暖簾」 

衝動的ですが・・・だまっていられなくなり、暖簾を新しく作り変える作業を始めてしまいました。

暖簾に描く絵・・・前作は 「シマフクロウと月」 がモチーフでお客様には結構好評でした。
相棒が黒いジーンズのような生地で「暖簾」を縫い、絵入れはボクの仕事。

今回は「縄文の遮光器型土偶」
・・・黒曜石には彫っていましたが布に描くのは初めての挑戦。
うぅ~ん。 布に描くって石に彫るより難しぃ~


悪戦苦闘の末・・・店の外壁のリホームと、新しい「暖簾」が同時に完成しました。

暖簾

工房と店も、これであと10年は厳しい風雪に耐えられる

店全景

十日間余、若い職人さんの巧みな仕事ぶりに心動かされた北の石器人。

この秋、心置きなく作品作りに集中できるような気がします

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かみしほろん

プロフィール

黒曜石の鏡に映る太陽

北の石器人

黒曜石(十勝石)の魅力にとりつかれ、原産地・上士幌町に移り住んで20数年・・・
日々、石にまみれて生きている1万年遅れの石器人です。

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男性

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