露天風呂の日に考える(2)
テーマ:雑談
2009年06月27日 01時47分
というわけで、先ほどの続きを。
といっても、温泉好きな方であれば誰でも知っている情報ですので、読み流していただいて結構です(笑)
ぬかびら源泉郷の温泉は、どれも自然湧出か極めて浅い掘削による自噴の温泉です。
それだけで十分お湯の良さは期待できるのですが、お湯は使う人次第で変わります。
そのお湯をどのように使うか・・・そこにお湯を使う側の良心が表れると私は思っています。
良い形でお湯を提供したいと思っている宿主さんは、皆一様に自分の宿の温泉について詳しいですよね。
今日はいつもより色が濃いとか、今の時期はいつもと炭酸の量が違うとか、宿主さんとお話してふと出てくるそこの温泉についての情報を耳にしたとき、私は嬉しくなります。
ぬかびら源泉郷の温泉宿は、すべて源泉掛け流しです。
加水している場合もありますが、できるだけそうしない努力がなされていますし・・
良い温泉を良い状態で楽しむことができる場所です。
私は湯巡りをするようになってから、塩素殺菌のお湯がだめになりました。
肌が痒くなって、長く入っていられないのです^^;
ある意味センサー代わりにもなるのですが・・その点でも安心して入れる温泉ですよね。
温泉を塩素で殺菌するということについて・・ですが、
本来塩素で殺菌処理するという方法は、上水、地下水、河川水などに行われるものです。
温泉はそれらとは違って多数の化学物質を含んでいます(というより、多数の化学物質を含んでいるから「温泉」と呼ばれるんです)から、それらと全く同じ方法で殺菌するのは本来間違いなのです。
それでも、お湯の中に漂うレジオネラにはある程度有効に効き、他の殺菌方法よりも安価であるという点で、今まで使われてきたのでしょう。
実際、1日に1000人も入るような温泉施設なら逆に殺菌されてないと怖くて入れませんし(笑)、
飲泉など別の良い形で源泉を提供している施設などもありますから、循環ろ過・塩素殺菌している施設は全部悪いとは思いません。
ただ、化学物質を様々に含む温泉に塩素を投入すると何が起こるのか、人体にどんな影響があるのかを知っているのは良いことだと思います。
よくジョッキに注がれたビールに例えられますが、温泉は特に手を加えなくても空気に触れていれば自然と劣化します。
地面の中にある状態では、泉質に関わらずお湯は無色透明です。
地表に出て空気に触れれば、お湯に含まれていた炭酸やラドンなどは空気中へ。
硫化水素、鉄、砒素、アンモニウムイオンなど、様々な物質が空気に反応して変化します。
白濁したり赤褐色に濁ったりしている温泉は、いわばお湯が劣化している過程の状態なのです。
その状態を「酸化」と呼びます。「老化」と言い換えてもいいでしょう。
塩素は「酸化剤」です。つまり、入れた途端に温泉は酸化してしまうのです。
温泉に含まれている化学物質の中には、塩素と反応しないものもありますが、
代表的な例を挙げますと、鉄と塩素は互いに反応して別の物質を作ります。
それで、「塩素を加える前の泉質が鉄泉であれば、浴槽ではもはや鉄泉ではなくて、赤褐色の単なる濁った水になってしまいます」。
硫黄泉も同じで、「塩素を加える前に硫黄泉であったものが白濁し、ただ単なる水になることもあります」。
分からない人は、その赤褐色の濁りや白濁を「湯の花」だと思ってしまいます。
が、それは湯の花でもなんでもなく、ただのカスです。
もはや泉質通りのお湯ではなくなり、効能も期待できません。
それは当たり前です、「単なる水」になってしまうのですから^^;
(ついでに言うなら、塩素も飛ぶので殺菌作用も期待できません)
鉄や硫黄の他にも、塩素と反応する成分は幾つもあるのです。
また、pH4以下の強い酸性泉に塩素を入れると塩素ガス(猛毒)が発生します。
フミン質を含む温泉(つまりモール泉)では、トリハロメタン(発がん性物質)が発生します。
では、そういう「温泉」に入るとどんな影響を受けるのでしょうか。
松田教授が著書の中で引用している文章をご覧ください。
「連続的に塩素処理水に浸かることは、塩素の酸化力によって、皮膚の老化を促進することになり、太陽に長くさらされるのと同じである。さらに言えば、塩素は細胞の老化を早めることによって紫外線による皮膚の老化を事実上促進している」
「シャワーや風呂をとおして浴びる化学物質の量は、水道水を飲むより6倍から100倍多い。15分間シャワーを出して検査した結果、呼吸によって吸収される揮発性汚染物質の量は、1リットルの水を飲んだときに摂取される量と同じであった」
つまり、肌から直接、さらに呼吸を通して、人の体は少しずつ影響を受けるわけです。
趣味や娯楽の範疇に入るものですから、温泉をどう楽しむかは個人の自由です。
お湯の使われ方を気にしないという人は沢山いますし、それでも良いと思います。
ただ、ちょっとこういう情報を考えてみると・・
家族や大切な人への「ねぎらい」や「ご褒美」や「サービス」として、塩素バリバリの温泉に連れて行くことは本当の意味で「ねぎらい」「ご褒美」「サービス」と言えるのでしょうか?
むしろ逆ではないかと思うのです。
また、「健康のために」温泉に行く人が、そこへ行く度に有害物質を体に取り入れているとすれば・・
それは本当に健康のためになっているのでしょうか?
仮に温泉に通い続けてガンを発病したとしても、恐らく本人も医者も家族も誰も、原因が温泉だなんて思わないでしょう。
極論かもしれませんが、そういう可能性がないとは言えません。
新鮮な温泉には、それとは逆の効果があります。
それは「還元」・・・物質を酸化させにくくしたり、酸化したものを元に戻すこと
温泉は元々は「還元系」であり、さらに言えば人体も「還元系」です。
なので、手を加えられていない新鮮な温泉に浸かることで、皮膚の老化を予防する(場合によっては老化したものを元に戻す)効果が期待できるのです。
同じ「温泉」でも、源泉そのままのお湯と塩素殺菌されたお湯では正反対。
「薬」ではありませんから「〇〇に効く」という言い方はできませんが、長く入り続けていれば、塩素殺菌のお湯との違いは感覚的に良く分かることと思います。
それでも、お湯そのものに罪はありません。
努力してなるべく手を加えずに自然の恵みである温泉を楽しんでもらおうとするのも、未熟な温かい地下水を無理矢理汲み上げたり、「資源の保護」という大義名分を掲げて温泉を殺すのも、人間がすることです。
温泉施設のお湯は鏡のようなものだと、私は思っています。
長~くなりましたが・・・
(さすがにここまで読んでる人はいないでしょうけど^^;)
ぬかびらに行きましょう、というのが結論です(笑)
参照:「レジオネラ対策 こうすれば安心」-レジオネラ防止対策研究会(泉書房)
「温泉教授の温泉ゼミナール」-松田忠徳(光文社新書)
「ホンモノの温泉は、ここにある」-(同上)
といっても、温泉好きな方であれば誰でも知っている情報ですので、読み流していただいて結構です(笑)
ぬかびら源泉郷の温泉は、どれも自然湧出か極めて浅い掘削による自噴の温泉です。
それだけで十分お湯の良さは期待できるのですが、お湯は使う人次第で変わります。
そのお湯をどのように使うか・・・そこにお湯を使う側の良心が表れると私は思っています。
良い形でお湯を提供したいと思っている宿主さんは、皆一様に自分の宿の温泉について詳しいですよね。
今日はいつもより色が濃いとか、今の時期はいつもと炭酸の量が違うとか、宿主さんとお話してふと出てくるそこの温泉についての情報を耳にしたとき、私は嬉しくなります。
ぬかびら源泉郷の温泉宿は、すべて源泉掛け流しです。
加水している場合もありますが、できるだけそうしない努力がなされていますし・・
良い温泉を良い状態で楽しむことができる場所です。
私は湯巡りをするようになってから、塩素殺菌のお湯がだめになりました。
肌が痒くなって、長く入っていられないのです^^;
ある意味センサー代わりにもなるのですが・・その点でも安心して入れる温泉ですよね。
温泉を塩素で殺菌するということについて・・ですが、
本来塩素で殺菌処理するという方法は、上水、地下水、河川水などに行われるものです。
温泉はそれらとは違って多数の化学物質を含んでいます(というより、多数の化学物質を含んでいるから「温泉」と呼ばれるんです)から、それらと全く同じ方法で殺菌するのは本来間違いなのです。
それでも、お湯の中に漂うレジオネラにはある程度有効に効き、他の殺菌方法よりも安価であるという点で、今まで使われてきたのでしょう。
実際、1日に1000人も入るような温泉施設なら逆に殺菌されてないと怖くて入れませんし(笑)、
飲泉など別の良い形で源泉を提供している施設などもありますから、循環ろ過・塩素殺菌している施設は全部悪いとは思いません。
ただ、化学物質を様々に含む温泉に塩素を投入すると何が起こるのか、人体にどんな影響があるのかを知っているのは良いことだと思います。
よくジョッキに注がれたビールに例えられますが、温泉は特に手を加えなくても空気に触れていれば自然と劣化します。
地面の中にある状態では、泉質に関わらずお湯は無色透明です。
地表に出て空気に触れれば、お湯に含まれていた炭酸やラドンなどは空気中へ。
硫化水素、鉄、砒素、アンモニウムイオンなど、様々な物質が空気に反応して変化します。
白濁したり赤褐色に濁ったりしている温泉は、いわばお湯が劣化している過程の状態なのです。
その状態を「酸化」と呼びます。「老化」と言い換えてもいいでしょう。
塩素は「酸化剤」です。つまり、入れた途端に温泉は酸化してしまうのです。
温泉に含まれている化学物質の中には、塩素と反応しないものもありますが、
代表的な例を挙げますと、鉄と塩素は互いに反応して別の物質を作ります。
それで、「塩素を加える前の泉質が鉄泉であれば、浴槽ではもはや鉄泉ではなくて、赤褐色の単なる濁った水になってしまいます」。
硫黄泉も同じで、「塩素を加える前に硫黄泉であったものが白濁し、ただ単なる水になることもあります」。
分からない人は、その赤褐色の濁りや白濁を「湯の花」だと思ってしまいます。
が、それは湯の花でもなんでもなく、ただのカスです。
もはや泉質通りのお湯ではなくなり、効能も期待できません。
それは当たり前です、「単なる水」になってしまうのですから^^;
(ついでに言うなら、塩素も飛ぶので殺菌作用も期待できません)
鉄や硫黄の他にも、塩素と反応する成分は幾つもあるのです。
また、pH4以下の強い酸性泉に塩素を入れると塩素ガス(猛毒)が発生します。
フミン質を含む温泉(つまりモール泉)では、トリハロメタン(発がん性物質)が発生します。
では、そういう「温泉」に入るとどんな影響を受けるのでしょうか。
松田教授が著書の中で引用している文章をご覧ください。
「連続的に塩素処理水に浸かることは、塩素の酸化力によって、皮膚の老化を促進することになり、太陽に長くさらされるのと同じである。さらに言えば、塩素は細胞の老化を早めることによって紫外線による皮膚の老化を事実上促進している」
「シャワーや風呂をとおして浴びる化学物質の量は、水道水を飲むより6倍から100倍多い。15分間シャワーを出して検査した結果、呼吸によって吸収される揮発性汚染物質の量は、1リットルの水を飲んだときに摂取される量と同じであった」
つまり、肌から直接、さらに呼吸を通して、人の体は少しずつ影響を受けるわけです。
趣味や娯楽の範疇に入るものですから、温泉をどう楽しむかは個人の自由です。
お湯の使われ方を気にしないという人は沢山いますし、それでも良いと思います。
ただ、ちょっとこういう情報を考えてみると・・
家族や大切な人への「ねぎらい」や「ご褒美」や「サービス」として、塩素バリバリの温泉に連れて行くことは本当の意味で「ねぎらい」「ご褒美」「サービス」と言えるのでしょうか?
むしろ逆ではないかと思うのです。
また、「健康のために」温泉に行く人が、そこへ行く度に有害物質を体に取り入れているとすれば・・
それは本当に健康のためになっているのでしょうか?
仮に温泉に通い続けてガンを発病したとしても、恐らく本人も医者も家族も誰も、原因が温泉だなんて思わないでしょう。
極論かもしれませんが、そういう可能性がないとは言えません。
新鮮な温泉には、それとは逆の効果があります。
それは「還元」・・・物質を酸化させにくくしたり、酸化したものを元に戻すこと
温泉は元々は「還元系」であり、さらに言えば人体も「還元系」です。
なので、手を加えられていない新鮮な温泉に浸かることで、皮膚の老化を予防する(場合によっては老化したものを元に戻す)効果が期待できるのです。
同じ「温泉」でも、源泉そのままのお湯と塩素殺菌されたお湯では正反対。
「薬」ではありませんから「〇〇に効く」という言い方はできませんが、長く入り続けていれば、塩素殺菌のお湯との違いは感覚的に良く分かることと思います。
それでも、お湯そのものに罪はありません。
努力してなるべく手を加えずに自然の恵みである温泉を楽しんでもらおうとするのも、未熟な温かい地下水を無理矢理汲み上げたり、「資源の保護」という大義名分を掲げて温泉を殺すのも、人間がすることです。
温泉施設のお湯は鏡のようなものだと、私は思っています。
長~くなりましたが・・・
(さすがにここまで読んでる人はいないでしょうけど^^;)
ぬかびらに行きましょう、というのが結論です(笑)
参照:「レジオネラ対策 こうすれば安心」-レジオネラ防止対策研究会(泉書房)
「温泉教授の温泉ゼミナール」-松田忠徳(光文社新書)
「ホンモノの温泉は、ここにある」-(同上)


